ホームヘルパーとは
ホームヘルパーとは
ホームヘルパーとは、老衰や心身の障害等の理由により日常生活を営むのに支障のある高齢者や障害者の家庭を訪ね、
身体の介護や家事サービスを提供する人のことをいいます。
ホームヘルパーの主な仕事は、
1.身体の介護に関すること
食事、排せつ、衣類着脱、入浴、身体の清拭・洗髪、通院等の介護
2.家事に関すること
調理、衣類の洗濯・補修、住居等の掃除・整理整とん、生活必需品の買い物、関係機関との連絡、その他の家事
3.相談・助言に関すること
の3つです。
今後ますます高齢化社会になっていく日本では、ホームヘルパーの不足が問題となっています。2015年には、
日本人の4人に一人が65歳以上という予測もあり、介護が必要なお年寄りもますます増えてきます。
そんな中、ホームヘルパーは、高齢化社会を現実に支える存在として、求められています。
こうした背景には、少子化や、核家族化が、影響を及ぼしています。
一昔前の日本の場合は、おじいちゃん、おばあちゃんと同居し、家族が介護するというのが当たり前のように行われていましたが、
子どもが少なくなり、しかも核家族化が進んだ現在では、家族だけに介護負担を負ってもらうのは、無理が生じてきているのです。
介護の社会化を担うのが、ホームヘルパー
夫婦共働きや、核家族が当たり前となっている現代では、親との同居率が低く、高齢者夫婦、 もしくは高齢者の一人暮らしというケースも少なくありません。
そうした中で、高齢者が寝たきりだったり、認知症の場合、とても1人や2人の手には負えません。
介護している側が、過労になったり、精神的に疲れてしまうというケースになりがちなのです。
家族で介護をするのは、理想的かもしれませんが、そうすることでの負担は、計り知れないほど大きくなっているのが現実なのです。
こうした社会的背景から、やはりプロの手による介護や介助といった社会的サービスに頼らなければならないのです。そして、 それを主に担っているのが、ホームヘルパーなのです。
ホームヘルパー誕生の歴史
もともと、ホームヘルパーは1960年代には「家庭奉仕員」と呼ばれていました。家庭奉仕員は、自治体の福祉サービスとして派遣され、
介護や介助を行ってきたのです。
当時の家庭奉仕員は、国が定める研修制度などはなく、質・量的に決して満足なレベルではありませんでした
当時の介護は、家族が行うのが社会的に当たり前という風潮があり、過程奉仕員が必要なのは、 長期入院に耐えられる所得がないような家庭に対してという具合に、非常に限定的なものでした。
ところが、核家族化が進む中で、家族だけの力では、介護を担えないという問題が出てきて、在宅での介護支援のニーズが高まってきたのです。
こうしたなかで、1989年に、高齢者の保健・福祉に対して、公的サービスの目標が国によって定められました。これが、「ゴールドプラン」
と呼ばれるものです。
この「ゴールドプラン」の中で、初めて「ホームヘルパー」という言葉が登場したのです。
それ以来、要介護者に対する生活支援という考え方が示され、その研修内容も全国で体系化されることとなり、ホームヘルパーが、 在宅介護の支援に活躍するようになったのです。