食事の介助

食事は、誰にとっても生きる力の源です。
単に、栄養の補給というだけではなく、「楽しみ」でもあるので、食べるという行為を楽しんでできるような環境を整えてあげるのが、 ホームヘルパーの仕事なのです。

利用者の身体状況(食べる・噛むなどの機能、姿勢、手先などの身体機能)、食べる速度、食欲、室温、食器、 水分補給などに特に注意を払うようにしてください。

安全面に配慮する

高齢者の食事介助をする場合は、噛む力や、飲む力が衰えている場合があるので、特に注意が必要です。
相手の食べるペースをしっかりと把握し、個人個人にあったペースで食事介助を行ってください。
特に、食べたものが気管に入る(誤嚥=ごえん)と、非常に危険なので、寝たきりの方に対して食事介助を行う場合は、特に注意が必要です。

食事用の器具について

手先がうまく動かせない人に対し、自分で食事をとりやすいように、自助具が市販されています。お年寄りの状態に合わせて、 適したものを選びましょう。

●はし
 軽く握るだけで自然にはし先が合うようになっているものや、指の動きだけで使用できるものなどがありますので、 要介護者の状態を見て、適切なはしを選びましょう。
はし

●スプーン・フォーク
 使用者の手に合わせて、スプーン・フォークの先の部分を自由に曲げることができるものなどがあります。
スプーン

●ホルダー
 スプーンや歯ブラシ、鉛筆など手に握るものにさしこみ使います。バンドで手に装着できるので、 自分の手で食事をすることが可能になります。
ホルダー

●皿
皿の底に傾斜をつけて飲みやすくしたり、 皿を傾けなくてもスプーンですくいやすい皿です。
皿

●コップ
寝たきりの方や、手先が動かしにくい方のために、取っ手がついて持ちやすいコップなどがあります。
コップ

食後のケアについて

食事介護は、「たべさせたら終わり」ではありません。
食事の世話の中で大事な仕事として、毎食後の「口腔ケア」があります。
つまり、食後に口の中を清潔にすることです。
特に、手先が思うように動かせない人には、ホームヘルパーが歯磨きを手伝ってあげるなどの介護が必要になります。

また、毎食後に決まった薬を飲んでいる方には、薬をきっちりと飲ませてあげることが大切です。
そのためには、介護の事前によく調査、聞き取りをすることを怠らないでください。
薬を飲ませる場合は、主治医や薬剤師の指示をきちんと実行することが、何より大切です。

その他、後片付けなども、ホームヘルパーの仕事になります。
また、食後には、相手の方に話しかけ、気分を落ち着かせるように気を配ってください。

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