養成研修を受講する
ホームヘルパー2級を受講するには、大きく分けて公的機関(自治体、社会福祉法人、生協、JAなど)が主催しているものと、民間 (介護サービス事業者、専門学校など)が主催しているものがあります。
公的機関が主催のホームヘルパー養成研修
公的にホームヘルパー養成研修を主催している機関は、自治体などがありますが、ほとんどが無料で受講できたり、
費用がかかってもテキスト代だけで済みますので、非常に安価に受講できます。
ただし、いくつかの条件があります。
●通学制である
自治体や社会福祉法人まで出向いて、
研修を受ける通学制になっています。講義、実技ともに決められた日時に、決められた場所へ通い続けなければなりません。
しかも、研修は平日にあるので、仕事を持っている人には厳しいかもしれません。
また、急な用事で休む場合でも、補講はありません。
●地元在住が条件
ホームヘルパー養成研修を行っている主催団体のある地元に住んでいることが条件になっている場合も多くあります。
また、研修を修了すると、主催団体で必ずホームヘルパーとして働くことが条件になっている場合もありますので、注意が必要です。
将来、故郷でホームヘルパーとして働きたい場合は、上記条件だと厳しいでしょう。
ただし、最近では公的機関でもかなり融通がきくようになっているので、各主催団体に問い合わせてみると良いでしょう。
民間が主催のホームヘルパー養成研修
介護サービス事業者や、専門学校などの民間機関が主催するホームヘルパー養成研修は、多くの場合通信教育という形をとっています。
実技も、土日で行っている場合も多いので、他に仕事を持っている人は、民間主催の研修を受けるのが良い選択でしょう。
民間機関で研修を受ける際の条件を、以下に整理してみましょう。
●受講料がかかる
公的機関と違い、受講料がかかります。テキスト代を含めて、10万円程度必要になります。また、補講も受けられますが、
その場合には別途費用がかかるところもあります。
●勤務の束縛がない
公的機関の場合、研修修了後にすぐに、その団体や機関でホームヘルパーとして勤務する義務がある場合もあります。しかし、民間の場合は、
そのような束縛がないので、研修を受けてからでも、じっくりと将来の進む道を考えたい人には、民間での受講がオススメです。
●実技は土日で
実技研修は、土日に実施される場合が多いので、忙しい人や他に仕事を持っている人に最適です。
民間のホームヘルパー講座でお勧めなのが、株式会社ニチイ学館のホームヘルパー2級講座です。
平成8年の講座開講以来、160万人以上の修了生を輩出するなど、修了者数では非常に多くの実績があります。
少人数制で、経験豊富な講師陣、全国500ヶ所の教室など、非常に親切な体制が整っています。
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ホームヘルパー研修機関の選び方
ホームヘルパー養成研修には、上記のように、公的機関主催のものと、民間主催のものに大別できますが、その中から、
自分にあった研修機関を、どのように選べばよいのか、悩むところです。
そこで、選ぶポイントを解説します。
ポイントは、「自分は研修修了後、どのようにして働きたいのか?」「将来、どんな道を進みたいのか?」という、自分の将来構想に基づいて、 研修機関を選ぶのが良いでしょう。
●すぐにホームヘルパーの現場で働きたい人
社会福祉法人や、自治体主催の研修講座を受けるのが良いでしょう。その場合、研修修了後にはすぐに、それら団体・機関の正職員、
パートとして採用されます。
●近い将来、
ホームヘルパーとして働きたい人
すぐにホームヘルパーとして働かず、研修だけを受けておきたいという人には、勤務義務が発生しない民間機関の研修を受けると良いでしょう。
研修修了後、介護サービス事業者に登録されます。
●育児などで時間が取れない人
民間機関が主催する、通信講座を受けるのがオススメです。大手事業者では、「ニチイ学館」や「パソナフォスター」といったところがあります。
これらの民間機関は、1年のうちに数回、ホームヘルパ養成研修の受講生を募集しています。
民間の通信講座は、時間のとれない人には最適な研修方法ですが、カリキュラムごとに数回のレポートを提出する必要があるので、ご注意ください。
また、受講期限もありますので、「いつでもいいや」という気持ちで受講しないでください。
1日のうち、1時間でも時間をとって、規則正しい勉強を行うことが肝心です。
受講費用の問題
民間のホームヘルパー養成研修を受ける場合、少なくとも7、8万円はかかります。
時間の融通がきくなど、様々なメリットがある反面、費用負担がかかるのです。
スクールによっては、「分割払い」もOKのところもあるので、いろいろ調べてみましょう。
また、費用そのものを節約したい場合には、様々な助成金制度を利用する手もあります。
例えば、厚生労働省では「教育訓練給付」という制度を設けています。
これは、あらかじめ厚生労働省が認定した講座を修了すると、費用の2割(最高10万円)が還付されるというものです。
狂句訓練助成金を受給するには、以下のような条件があります。
●厚生労働省の教育訓練給付の受給条件
1.厚生労働省が認定した講座を修了すること
2.以下の受給対象要件を満たしていること
(1)雇用保険の被保険者期間が、通算3年以上であること。(つまり、会社勤めなどの経験が3年以上あれば大丈夫です)
(2)転職経験があったり、現在働いていない人は、離職期間が1年以内であること。
(3)受講料を支払った時の領収証と、本人確認ができる証明書(免許証や保険証など)があること
厚生労働省の助成金制度以外にも、各自治体ではホームヘルパー確保の必要から、各種の助成制度を設けているところもありますので、 各市町村に問い合わせてみるのも良いでしょう。
福祉人材センターを活用しよう
これからホームヘルパーを目指す人は、研修や就職先など、様々な不安を抱えています。
そんな不安は、一人で抱え込まずに「福祉人材センター」を活用すると良いでしょう。
これは、各都道府県に設けられている公の機関で、社会福祉事業に従事する人の確保を目的としています。
「福祉人材センタ」では、以下のようなサービスを行っています。
・ホームヘルパー養成研修に関する情報提供や相談
・就職相談、あっせん
・福祉の仕事に対するガイダンスの開催(職場説明や介護実演)
・合同相談面接会の開催
・福祉の仕事に関する広報誌の発行
こうした機関を利用することは、同じ道を志す仲間と出会えるチャンスでもあります。
そうした仲間たちと、励ましあいながらホームヘルパーを目指すことは、何にも代えがたい財産になるはずです。